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スタッフコラム「スタッフが語るバルコ考」を更新しました。

【10月のお休みのお知らせ】
定休日の日曜祝日のほか、14(土)~16(月)、23(月)をお休みさせていただきます。

加工と販売で肉を生かす 農家製の熟成生ハム

源ファーム

源ファーム

  道内では数少ない骨付き生ハムを作る、大樹町の「源(げん)ファーム」は、年間1000頭を生産する養豚農家だ。

取材に行った火曜日は、生肉の発送日。前日に屠畜された肉が、戻ってくる日だ。販売担当の大美浪(おおみなみ)孝志さんは、農場主・源(はじめ)さんの義理の息子にあたる。朝から夕まで豚舎で過ごす義父を、孝志さんは「子豚を一目見て体調を言い当てる」と尊敬をこめて語る。

 源さんが、豚へのこだわりを直接伝えたいと加工販売に踏み切ったのは10年前。それまで生かしきれなかったモモ肉はベーコン、ウデ肉はソーセージになり、会員制販売から広まった。「その頃、結着剤や増粘剤を使わず手づくりを貫いたから、お客様が続いているんですね」と孝志さんは言う。

 

~肉の生産者が自ら加工~

 ここで育つ豚は生後35日から90日の間に、約110リットルのホエーを飲む。お腹を壊しやすい子豚たちは、ホエーを飲むと元気に育つ。その肉は柔らかく、ドリップしにくい上、臭みがない。ホエーとは、チーズの製造過程で出る水分。平たく言えばヨーグルトの上澄みだ。ホエーは「半田ファーム」ら近郊のチーズ農家とやりとりするほか、町内にできた乳加工会社「アグリスクラム」ではホエーの処理施設を設けず、源ファームに全量を引き渡している。
 
 
育てる豚は常時600頭。ヒレやロースといった人気部位は引合いが多いが、「目が届かなくなるとかわいそうだから、このくらいが適正規模」というのが源さんの考えだ。

育てる豚は常時600頭。ヒレやロースといった人気部位は引合いが多いが、「目が届かなくなるとかわいそうだから、このくらいが適正規模」というのが源さんの考えだ。

豚舎と道を挟んで、レストラン兼直売店、その陰に熟成庫がある。

豚舎と道を挟んで、レストラン兼直売店、その陰に熟成庫がある。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   
表面に塗って脂肪の酸化を防ぐパテは、でんぷんと塩を混ぜ合わせたもの。

表面に塗って脂肪の酸化を防ぐパテは、でんぷんと塩を混ぜ合わせたもの。

  生ハムの製法は乾塩法。岩塩をすりこんで3週間冷蔵熟成し、それから赤身の部分にじゃがいもでんぷん、背脂、塩こしょうで作ったパテを塗り付けて乾燥をふせぎ、熟成庫で2年。仕上がりをイメージしながら、庫内の風の当たり具合などを見て位置を変え、手入れし、時が来て独特の白いカビがついたパテを削り取れば、いよいよ完成だ。

最高の状態は、ふわりとチーズのような熟成香がして、スライスすると脂はクリーミー、透明感のある赤身はしっとり。舌にのせると長く広がる旨みと香りは、家族ぐるみの日々の手入れと時間が作り出す作品だ。

  

  

~売り方にもこだわり~ 

熟成温度は15度。毎日手入れしていると、一本一本の違いがわかってくる。「特に出来がいいと家族の中で、あれはいつ切る?と話が出ます(笑)」

熟成温度は15度。毎日手入れしていると、一本一本の違いがわかってくる。「特に出来がいいと家族の中で、あれはいつ切る?と話が出ます(笑)」

 

こうしてできた生ハムは、一本丸ごとで直接飲食店へ送られる。

「スライスしないのは、切りたてが一番おいしいから」という孝志さんは、4年前までは帯広で自動車関連の会社に勤めていたという。今は飲食店の引合いを増やすため、全国の催事で実演販売にも取り組んでいる。「右腕が筋肉痛で上がらなくなるんですよ」と笑うが、大きな骨付きハムをお客さんにアピールするのは誇らしい気持ちだ。

「ライバルが増えてもっと生ハムが身近になれば、うちの良さがもっと伝わる。ゆくゆくは、父の作るサラミのような非加熱製品に力を入れ、自分でもコッパ(肩ロースの生ハム)づくりに挑戦したい。」そう言って、孝志さんは農家の跡取りの表情になった。

 

 

 

 

2年熟成に耐える15キロ前後のモモを取るには、体重150キロが理想。一般的な肉の出荷サイズより30キロも大きく育てる。

2年熟成に耐える15キロ前後のモモを取るには、体重150キロが理想。一般的な肉の出荷サイズより30キロも大きく育てる。

スライスしたばかりの生ハムは、ふんわりと舌になめらか。「加工品は原料の新鮮さが第一。豚屋が加工をするから間違いありません」。

スライスしたばかりの生ハムは、ふんわりと舌になめらか。「加工品は原料の新鮮さが第一。豚屋が加工をするから間違いありません」。

 
 
 

  

 

 

 

 

 

 

 

(取材・文/フードライター 深江園子)




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