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スタッフコラム「スタッフが語るバルコ考」を更新しました。

【10月のお休みのお知らせ】
定休日の日曜祝日のほか、14(土)~16(月)、23(月)をお休みさせていただきます。

「食べる黒豆茶」で“畑から食卓まで”を一軒で実現する

 

おかだ農園・岡田愛啓さん

おかだ農園・岡田愛啓さん

 人口6000人の浦幌町は、豆類の名産地。冬はマイナス20度、夏は30度超の年較差で育つ豆は極上品で、例えば小豆なら赤坂の有名和菓子店がほとんどを買うほどだ。ここで自ら育てる黒大豆(黒豆)で「黒豆茶」を作るのが、還暦の農場主、岡田愛啓(よしひろ)さんだ。農園の作付面積40haのうち7割は、息子さんが引き継いだ小麦とビートの慣行栽培(※)。岡田さんが残りの約10haで有機肥料による土づくりを始めたのは、差別化のため。食べる人が欲しがる特徴を持たせたかったからだ。

 

 ここで育てた減農薬のゆでトウモロコシを道の駅で売っていて、気づいた事がある。「作った自分たちが売れば、味も安心安全もちゃんと伝わるんだ。」ならば食卓に乗りづらい豆も、自ら食べ方を伝えてみたらどうだろう。そこから岡田さんは、豆類の加工販売にのめりこんでいった。

※慣行栽培:農薬と肥料を使う一般的農法のこと。

 

 

 

 

現在40haを作付けするおかだ農園は、明治時代に岐阜県から入植した岡田さんの祖父が基礎を築いた。

現在40haを作付けするおかだ農園は、明治時代に岐阜県から入植した岡田さんの祖父が基礎を築いた。

丘を埋めるビート畑は、約30haの広さ。小麦がらと引き換えに地元牧場から牛糞をもらって堆肥を作り、小麦や豆類と輪作する。

丘を埋めるビート畑は、約30haの広さ。小麦がらと引き換えに地元牧場から牛糞をもらって堆肥を作り、小麦や豆類と輪作する。

 

 

 

 

 

 

 

 

10月下旬、金色に熟したさやは大豆「ユキホマレ」。30%減肥料減農薬で緑肥や循環型堆肥を使った畑で栽培。

10月下旬、金色に熟したさやは大豆「ユキホマレ」。30%減肥料減農薬で緑肥や循環型堆肥を使った畑で栽培。

赤い豆は「大正金時」。上浦幌地区は豆の作付けが特に多く、岡田さんも大豆、黒大豆、小豆、金時、高級品の白手亡(しろてぼ)を生産する。

赤い豆は「大正金時」。上浦幌地区は豆の作付けが特に多く、岡田さんも大豆、黒大豆、小豆、金時、高級品の白手亡(しろてぼ)を生産する。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
畑では黒大豆、食卓では黒豆。北海道で主流の品種「光黒」が黒豆茶になる。

畑では黒大豆、食卓では黒豆。北海道で主流の品種「光黒」が黒豆茶になる。

「豆を丸ごと食べる一番簡単な方法は、これなんだよね。」フライパンの2丁流が板についている。

「豆を丸ごと食べる一番簡単な方法は、これなんだよね。」フライパンの2丁流が板についている。

 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

■「食べる黒豆茶」

岡田さんの黒豆茶には、飲み方にちょっとした提案がある。急須に入れず、煎った黒豆そのものをカップに入れてお湯を注ぐ。そして、お湯を足して何煎か飲んだ後の柔らかい豆を食べるのだ。「丸ごと食べれば、豆にごまかしはきかない。究極の顔見えじゃないかと思うんです。」きなこにも挑戦してみたが、毎日食卓にのせてもらうのは難しい。身近な食べ方を探すうちに、行き着いたのが黒豆茶だった。「さていくらで売ろう、と相場を調べてみたら、安いお茶は輸入豆なんだね。」丹精した豆の良さは、食べればわかるはず。だから「食べるお茶」のスタイルをもっと広めたいと考えている。
 
よく干した豆が3〜4分でパチリ、パチリ、とはぜ始める。のぞいた実にうすく色がつき、豆のおいしそうな匂いが香ばしさに変われば完成だ。

よく干した豆が3〜4分でパチリ、パチリ、とはぜ始める。のぞいた実にうすく色がつき、豆のおいしそうな匂いが香ばしさに変われば完成だ。

カップに直接入れるから、うまみがそのままお茶に出る。お米といっしょに炊くと、甘くて香ばしい豆ご飯にもなる。

カップに直接入れるから、うまみがそのままお茶に出る。お米といっしょに炊くと、甘くて香ばしい豆ご飯にもなる。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  

■食は都会と農村の接点

  最近の岡田さんの一番の気がかり、それは地元農業を知らない子どもが増えている事だ。「この町にもコンビニができた。便利はいいことだが、お金で買う食べ物は、どこから来たのか知る事ができないでしょう?」
  子どもたちの農家民泊の活動を始めてからも、思いはますます強くなる。「枝からもいだトマトを口にするだけでも、欠けた部分を補うきっかけになる。大げさに言えば、日本が救われるかもしれないくらいの体験なんです。」食べ手に畑から食卓への流れを伝えるため、自ら加工し、食べる人に手渡す。岡田さんの黒豆茶は、未来の農へのひとつの道にも見えてくる。

 (取材・文/フードライター 深江園子)




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